2025年2月 ツグミのいない冬 |
![]() ツグミの群れがいた3年前 2022.1.16. 榛名山西麓 |
どうしたことか、今年、いまだツグミを見ていない(2025年2月9日現在)。正確には2024年〜2025年にかけての冬のシーズン、冬鳥として渡ってくるはずのツグミを見ていないのだ。 鳥をよく見ている人たちに聞いてみても、榛名山に限らず、あまり見たという話は聞かない。昨年12月ころ、バードウォッチャーがよく集っている伊香保森林公園のシダ池の主のような人もまだ見ていないと言っていたっけ…。普通なら10月か11月には姿を見せるはずなのに、どうしたことだろうか。 ツグミはシベリアなどで夏の間に繁殖し、冬になると中国南部や日本などへ越冬のために渡ってくる。特に珍しくもないごく普通の鳥で、榛名山麓では冬の間はいて当たり前と思っているような存在だ。それなのに、暦の上ではすでに春になったというのに、今シーズン一度も見ていないというのはちょっと普通ではないような気がしてならない。 かつてツグミは、今は禁止となっているカスミ網で捕られて、食料にされていた時代があったという。戦前には1年間で相当数のツグミが食料となっていたようだ。1947年には捕獲禁止となったようだが、“スズメ焼き”と称して、実はツグミを食べていたという話もあったりして、実は美味しい鳥でもあるらしい。幼いころ、空気銃で撃たれたらしい鳥を祖父が焼いて、醤油で味付けし、スズメの焼き鳥と言って食べさせてくれたことがあったが、確かに美味しかった記憶がある。今となっては、もう確かめる術もないが、あれはもしかしてツグミだった…? ちなみに、スズメは自宅周辺では個人的貴重種になってしまっているのだが、今も狩猟鳥で、正式な手続きを踏めば、猟期に捕獲して食べることも合法なのだとか。 ツグミという鳥はそれほど人々の間に、あたり前にたくさん存在していた鳥だった。カスミ網で一網打尽… というくらいたくさんのツグミがいたというのだから。 渡り鳥は年によって飛来する数が変わる。具体的な数はわからないが、アトリやベニマシコなど、“今年は多いな”とか、逆に“少ないな”とか、よく話題に上ることがある。 毎年毎年みんなたくさんやって来ればいいのだけれど、そういうわけにもいかないらしい。2024〜2025年の冬のシーズンは全体的に冬鳥の数は少なく、やってくるのも遅かったが、ジョウビタキは例年並み、ベニマシコだけはよく見かけた。 ツグミも冬鳥の例にもれず、年により変動があることも確かなようだ。やってくるのが早かったり、遅かったり、多かったり、少なかったり… それでも2月になっても1度も見たことがないという年はなかった。 渡る場所が変わってしまったのか。数そのものが減ってしまったのか。 それは気候の変化のため? どこかの国で捕まって食べられてしまったから…?? 地球規模で移動する渡り鳥は、どこの環境の変化が、どう影響してくるのか、なかなか相関関係を理解するのは難しそうだ。 冬になればどこにでもいた冬鳥の象徴のようなツグミが珍鳥になってしまう日がやってくる… まさか、そんなことはないと思いたいものだが、ツグミのいない冬はまだ続いている。 ※ 2025.2.22. 追記 2月19日、榛名湖畔で今年初めてのツグミに出会えました しかし、山麓ではいまだ遭遇できていません ※ 2025.3.20. 追記 3月20日、榛名山麓の自宅近くで今シーズン最初のツグミを見ました。 |
![]() TOPへ戻る |
![]() 扉へ戻る |