2023年3月 西に開いた窓の風景 |
2023.1.19. 雑木林に昼間現れたキツネ |
昨年の6月、居間の西側の壁面に大きな窓を開けた。 家を作るときにはそこに窓があるはずだったのだが、どういうわけか家が完成したときに、それがなかったのだ。家ができてからすでに19年もの年月が流れたが、連れ合いはいつもここに窓があったらいいのにね…≠ニ言い続けてきた。そして、ついに、実力行使に出たのだった。もちろん、自分で壁に穴を開けるわけにはいかないので、実行は工務店にお願いしたのだが…。 新しい窓のおかけで、居間は格段に明るくなった。そして、見える風景も変わった。 窓の開いた西面の風景は雑木林である。大きく成長したエドヒガンが目の前にあって、その向こうにクリ、コナラ、ヤマグワ、サクラといった雑木が林を作っている。登り傾斜になっている雑木林は小さな稜線まで続き、その向こう側は小さな谷へ降りていくWさんの雑木林となっている。そこはまばらにササの生えた林床だが、窓からはその稜線の少し向こう側くらいがまでが見えていた。 連れ合いはエドヒガンの手前に数種類のカエデの小さな実生を植えた。春には桜の花、秋にはカエデの紅葉… と、少し未来の風景を思い描いているらしい。 昨年の新緑から深緑に変わろうとしている頃に開いた窓の風景は、紅葉の季節を過ぎ、落葉の季節を経て、林床まで光の差し込む冬の明るい雑木林に変わっていた。 その見通しの良い雑木林に、白昼、キツネが現れたことがある。稜線に現れたキツネはしばらく歩いていたからと思うと、稜線の向こう側に消え、そして再び現れてどこかへ行った。 また、あるときにはニホンリスが現れ、林床を飛ぶように走り、樹上をまさに跳ねるように飛んでいる姿を見せてくれた。 また、あるときは稜線にまだ若そうなイノシシが姿を見せた。 新しい窓が開いたおかげで、予期していなかった昼間の動物たちの姿が見えてきたのだった。こんなことならもっと早く開けておけばよかった…。
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